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2024/06/25

【新聞掲載】トイファクトリーの多目的車両「マルモビ」が紹介されました

新聞掲載のお知らせ

6月19日付の朝日新聞に
トイファクトリーおよびマルモビの取材記事が掲載されました。

取材記事では、
トイファクトリーがキャンピングカー以外の事業として展開する
自治体・団体向け多目的車両「マルモビ」での
災害への備えに対する想いなどをご紹介いただきました。

デジタル版はこちら
https://www.asahi.com/

<記事紹介>
キャンピングカー製造販売の「トイファクトリー」(岐阜県可児市)が自治体への販路を広げている。新たな車「マルモビ」を昨年開発し、現在約20の自治体との商談が進んでいる。注目を集めている理由は、トップメーカーとしてのノウハウをつぎ込んだ「多目的」だという。

シート・ベッド・トイレ…用途自由自在
 トイファクトリーは1995年創業。「キャンピングカー職人」としてドキュメンタリー番組「情熱大陸」に出演して注目された藤井昭文社長(52)が立ち上げた会社で、徹底した断熱や防音、使い勝手がいい収納といった、車内の快適さをユーザー目線で追求したキャンピングカー作りが強みだ。
 売上高は63億円(2023年7月期)、製造台数800台とトヨタのハイエースベースのキャンピングカーメーカーとしては国内最大手に成長し、この春には可児市に新社屋も完成した。
 業界の先頭を走るトイファクトリーが「キャンピングカー以外の軸を作りたい」と新たな車両を開発したのは昨年夏。「マルモビ」と命名した。
 マルモビは「マルチパーパスモビリティ」(多目的の乗り物)の意味で、キャンピングカー作りで培ったノウハウを生かした。
 取り外しが可能な着脱式のシートやベッド、机といった家具、トイレなどを組み合わせて、用途を自在に変更できるようにした。トヨタのハイエースをベースに6人乗りと10人乗りの2タイプがある。
 たとえば、普段はコミュニティーバスとして運行し、イベント時には、シートを取り外してベッドを積み込み、体調が悪くなった人の救護室として使う。他にも選挙の投票日には移動投票所になり、災害時には支援物資を積み込んだり、職員の休憩場所にしたりできる。
 トイファクトリーの鈴木浩平さんは「1台をいろんな用途で使えることで公用車の稼働率も上げることができる」と説明する。
 主に自治体向けを想定して開発。価格は1千万円程度で、マルモビが完成すると、さっそく地元の可児市が昨夏、全国で第1号となる導入を決め、イベントでの救護用などに使い始めた。すると、評判を聞きつけた自治体からの問い合わせが増え始めたという。

「災害時役立つ」と評判に
 マルモビがさらに注目を集めるきっかけとなったのは、今年1月の能登半島地震だ。
 発災後、業界でつくる日本RV協会を通じて車両の派遣要請があり、自治体職員の休憩場所などとしてキャンピングカーを派遣したが、現地で感じたのは「トイレ問題が深刻。くみ取りが追いつかず機能していないトイレカーもあった」(藤井社長)だったという。
 藤井社長は帰りの道中ですぐにトイレカーの開発を決めると、マルモビをベースにした専用のトイレカーを1月末に完成させ、被災地に届けた。
 トイレカーにはキャンピングカーでも採用していたスイスのクレサナ社製のトイレを設置。便器内にセットしたフィルムが自動的に排泄物を袋状に包んで密封し、汚物が漏れることはない。そのまま捨てられ、水も不要だ。
 被災地での活躍ぶりから「災害時に役立つ」と評判が広まり、現在は約20の自治体との商談が進んでおり、今年5月には新たに県内の市での採用も決まった。自治体と商談を進めるなかで、「へき地の移動診療所に使いたい」など新たな需要も出ており、手応えを感じている。
 藤井社長は、多くの自治体で採用されることで、大災害時の備えにもなると見据えている。
 「もし全国1700の自治体に1台ずつ配備してもらえたら、大災害が起きた時に集結し、仮設住宅にも、病院にもなるなど『街』の機能を果たすことができる。そういう提案もしていきたい」

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