2017/03/03 カテゴリ:湘南スタッフ
こんにちは。広報を担当している古木です。
先日、当社で応援させて頂いているご縁から「国境なき医師団」の方々と面談する機会がありました。
過酷な状況の中で医療活動を行う方々のお話しと、1編の大切な逸話を伺いましたので紹介させて下さい。
皆さんは「国境なき医師団」をご存知ですか?
「国境なき医師団」は非営利で国際的な民間の医療・人道援助団体です。
世界28ヵ国に事務局があり、日本にも東京に事務所があります。
日本事務所では、医療援助活動への参加者の募集、現地の医療ニーズを伝える広報活動、
現地医療プログラムへの資金援助を行っておられます。
また「国境なき医師団」は、中立・独立・公平な立場で活動を行うため
その活動資金のほとんどを民間からの寄付でまかなっています。
国境なき医師団 http://www.msf.or.jp/
さて、この度の面談では、国境なき医師団日本の加藤会長(小児救急、熱帯感染症の専門家)を始め
スタッフの方々とお話しをさせて頂きました。
加藤先生からの現地報告プレゼンでは、アフガニスタンやシリア等、
多くの国で医療活動に従事された経験談をお話し頂きました。
・シリアで活動した県では4,500km2(山梨県ほどの広さ)に百万人が暮らしているが、病院は1件しかないこと
・病院へは遠くていけないという距離の問題のほか内戦地のため、外出に命の危険が伴うこと
・医師の数や医療施設が十分でない環境で活動していること
・そのため、毎日多くの患者が(多くは感染症を患った乳幼児)が運ばれてくるが救える命もある反面、多くはバタバタと目の前で亡くなってしまうこと
このような、絶望的な状況にあるにもかかわらず、現地へ赴く際には、
加藤先生は自分が与えるもの(医療)よりも、
現地の人々や子供達からもらうもの(感謝や笑顔、ホスピタリティ)の方が多く、
いつも厚意に圧倒されると話されていたのが印象的でした。
「国境なき医師団」の活動に賛同される人もいれば、批判的な考え方をする方もいらっしゃるそうです。
「内戦が終わらない限り、状況は良くならないでしょ。
あなたたちがやっていることは砂漠に水をまくようなもんだ」
と厳しい意見を受けることもあるとのこと。
そんな時、加藤先生は、南米に伝わる説話をお話しするそうです。
それは『ハチドリのひとしずく』
—
あるとき、森が燃えていました。
森の動物たちはわれ先にと逃げていきます。
でも、一羽のハチドリだけが、一滴ずつ、燃えさかる森に水を運んでいます。
他の動物たちはハチドリに言いました。
「そんなことして何になるのさ」
ハチドリは答えます。
「わたしは、わたしにできることをしているだけ」
—
お話しはここで終わります。続きは読んだ人が作るものなのです、と。
この小さなお話しは、非常に大切なことを教えてくれているのではないでしょうか。
皆さんに「国境なき医師団」の活動を知って頂きたくて、お伝えさせてもらいました。
ご自分自身のできる範囲で、何かアクションを起こして頂くきっかけになれば幸いです。
今日はひな祭り。世界中の女の子たちの笑顔を願います。命は平等ですもんね。
国境なき医師団・病院を撃つなキャンペーン
現地での医療活動が紹介されています。紛争地の医療を守る署名活動も行っています。
国境なき医師団日本 公式Facebookページ
https://www.facebook.com/msf.japan
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